親の介護で住宅ローンが払えないときは?収入減・介護費と返済相談の進め方

住宅模型と家計資料を背景に、親の介護と住宅ローンについて家計の整理・返済相談・住まいの見直しを示す画像 返済・見直し

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親の介護が始まり、交通費や生活支援の負担が増えた。勤務時間を減らしたことで、自宅の住宅ローンまで払うのが難しくなった。こうした場合は、介護の支援体制・自分の収入・住宅ローンの返済を分けて、相談を並行して進めることが大切です。

すぐに仕事を辞める、家を売ると決める必要はありません。一方、支払日が迫っているのに家族内の調整だけを続けると、金融機関への連絡が遅れてしまいます。本記事では、親を介護する子世代が、自分名義の住宅ローンを返済している場面を中心に、家計の整理と相談先を説明します。

まず行う3つのこと

  • 親の費用と自分の住宅ローンを別々に整理する。
  • 仕事を続ける方法を勤務先・介護の窓口へ相談する。
  • 次の返済が難しい場合は、借入先へ先に連絡する。

介護で住宅ローンが苦しくなる原因を分ける

介護費・交通費などの支出が増える

サービス利用料だけでなく、通院への付き添い、実家への往復、日用品の購入、親の生活費の補助などが家計に影響することがあります。まずは領収書や口座の履歴から、自分が実際に負担している金額を出してください。親の請求額すべてを自分の支出として数えると、親自身の支払いと重複することがあります。

勤務時間の変更で手取りが減る

残業やシフトを減らす、休業する、働き方を変えることで、毎月の手取りが変わる場合があります。額面給与だけでなく、実際の入金見込みを確認しましょう。会社の説明を受ける前に、休業中も普段と同じ金額が入ると見込まないようにします。

この二つが同時に起きると、不足額は大きくなります。介護サービスの支出だけを節約しても、収入減を補えなければ住宅ローンの問題は残ります。逆に、必要な支援を減らした結果、働く時間が減って家計が悪化しないかも考える必要があります。

親の家計と自分の家計を混ぜない

紙を2枚に分け、一方に親の収入・費用、もう一方に自分の世帯収入・生活費・住宅ローンを書きます。その上で、自分から親へ出しているお金を両方の表で照合します。家族全体の負担を把握しながら、自分の返済に使える金額も明確にするためです。

  • 親側:確認できる収入、介護・生活の請求額、親自身が支払う分。
  • 自分側:世帯の手取り、生活費、ローン、親への支援、移動費。
  • 家族間:誰が何を負担するか、立替か継続支援か、確認する時期。

親の預金や実家の売却代金を、自由に自分の住宅ローンへ回せる前提にはしないでください。名義人の意思や権限などの確認が必要になるためです。親の財産管理や売却手続きに困っている場合は、介護の相談先に加え、必要に応じて法律の専門家へ相談します。

兄弟姉妹で分担する場合も、「あとで払う予定」という話と実際に入金されるお金を区別します。まだ合意できていない支援を、銀行への返済計画に確定収入として入れないようにしましょう。

月々の不足と一時的な支出を数字にする

以下は当サイト独自の仮定例です。介護費の相場や特定家庭の実績ではありません。生活費には、住宅ローンと親への支援を含めず、二重計上を避けています。

項目 変更前 介護開始後
世帯の手取り 35万円 30万円
生活費等 21万円 21万円
住宅ローン 9万円 9万円
親への支援・往復費 0円 4万円
月々の収支 +5万円 -4万円

手取りが5万円減り、支出が4万円増えると、収支は合計9万円悪化します。この例では、それまでの黒字5万円が消えて月4万円の赤字になります。赤字が6か月続くと24万円、12か月なら48万円です。さらに一時的な支出がある場合は、別に加えます。

自由に使える預金が30万円あるとしても、月4万円の赤字なら単純計算で7.5か月分です。これは7.5か月間相談しなくてよいという意味ではありません。突発的な費用や年払いの支出を含めていないため、次の返済ができるうちから相談を始める判断材料にします。

退職を決める前に、仕事と介護の相談先をつなぐ

厚生労働省は、介護に直面したことを勤務先へ伝え、介護休業や両立支援制度等の説明を受けることを案内しています。また、介護サービスなどは地域包括支援センターや市区町村への相談を勧めています。参照:仕事と介護の両立ポイント。

勤務先では利用できる働き方、手続き、給与の扱い、復帰の見通しを確認します。支援窓口では、現在の困りごとや付き添いの負担、働く時間を確保したい事情を伝えます。制度を利用した場合の収入と、介護の自己負担がどう変わるかをそろえて比較してください。

給付などを見込む場合は、対象かどうか、金額、申請方法、入金時期を担当窓口に確認します。申請中のお金は、手元にある預金とは別です。「あとで入る予定」でも、住宅ローンの引落日に間に合うかは別途確認が必要です。

家族の介護を理由に住宅ローンの相談はできる?

住宅金融支援機構の返済方法変更メニューでは、「病気等」の事情に家族の病気による介護などの減収・支出増も挙げられています。ただし、収入等の条件や今後の返済見通しの確認があり、介護をしていれば自動で減額されるわけではありません。参照:タイプ別返済方法変更メニュー。

これは機構の対象融資の案内で、民間銀行を含めてすべて同一の制度があるという意味ではありません。自分の契約で利用できる返済期間の変更や一時的な減額などを、返済中の金融機関へ確認してください。

相談中も現在の契約上の返済が自動で止まるわけではありません。次回の引落日と金額、変更が間に合わない場合の連絡方法を確認します。元金の返済を一時的に休む仕組みとの違いは、返済猶予・元金据置の注意点で整理しています。

銀行に伝えるのは「介護の事情」と「返済できる数字」

介護状況だけを詳しく説明するのではなく、いつから手取りが減ったか、毎月いくら支援しているか、現在いくら不足しているかを伝えます。先の例なら「手取りが月5万円減り、親への支援等が月4万円増えたため、月4万円不足している」と整理できます。

返済予定表、最近の収入資料、介護関連の支払額が分かるもの、今後の資金予定を用意します。資料の範囲は借入先の案内に従い、必要以上に家族の医療情報などを送らないでください。準備の手順は返済相談の必要書類チェックリストも参考になります。

介護がいつ終わるか分からない場合、無理に回復時期を断言する必要はありません。勤務先や支援窓口で確認できた内容と、未確定の部分を分けて説明し、見直す時期を相談しましょう。「半年後には必ず元に戻る」と根拠なく約束するより、分かっていることを正確に共有することが大切です。

一時的に減額できても、終了後まで確認する

仮に月4万円の赤字に対してローンを月3万円減らせても、赤字は月1万円残ります。必要な生活費や介護の負担を維持したまま、減額後に家計が成り立つかを確認してください。これは家計計算の例で、銀行がその減額を認めるという意味ではありません。

新しい返済予定表では、減額中の月額、終了後の月額、完済時期、今後の総支払額、手数料等を確認します。終了後に負担が増える場合、働き方や介護費が変わらなくても返せるかが重要です。見込みと違ってきたら、減額期間が終わるまで待たず再相談してください。

長く赤字が続くなら、住まいの見直しも比較する

支援体制や働き方を調整しても返済継続が難しい場合は、自宅を維持する案と売却・住み替えの案を比べます。家賃だけでなく、親の家への移動費、通勤費、初期費用、売却後に残る債務も同じ表に入れてください。

親と同居すれば必ず負担が減るわけではありません。住居の広さ、介護に必要な環境、家族の生活動線、移動時間なども変わります。介護サービスの利用条件や提供状況も確認し、お金だけで生活を決めないようにしましょう。

自宅の売却代金でローンを完済できない場合は、任意売却も含めた相談が必要になることがあります。ただし、成立や残債免除は保証されません。手順はローン返済中の家を売る際の確認事項、費用は任意売却の費用と支払時期を参照してください。

よくある質問

親の介護なら団信で住宅ローンがなくなる?

親を介護しているという事情だけで、自分の住宅ローンの返済がなくなるとは考えないでください。被保険者が誰か、どの保障に加入しているか、支払事由に該当するかを契約資料や保険会社・借入先へ確認します。

親と同居するため、自宅を貸してよい?

現在の住宅ローン契約の居住要件などに関わるため、転居や賃貸を決める前に借入先へ相談してください。家賃収入を得れば解決すると考え、承諾等の確認をしないまま貸し出すことは避けます。

介護の方針が決まっていなくても銀行へ相談できる?

次回の返済が難しい場合は、方針が固まるまで連絡を遅らせず、今の収入・支出と未確定事項を伝えます。支援窓口での調整と金融機関への相談を並行して進めましょう。

まとめ:一人で抱えず、家計と相談先を分ける

介護と住宅ローンが重なるときは、親の費用、自分の収入、返済の不足を分けて整理します。勤務先・介護の支援窓口・借入先へそれぞれ相談し、減額中だけでなく終了後の家計も確認してください。長く赤字が続く場合は、住まいを維持する案と見直す案を早めに比較しましょう。

一次情報と確認日

情報確認日:2026年10月13日。指定記事日:2026年10月12日。家計の数字は当サイト独自の仮定例で、介護費の相場や個別の融資条件ではありません。

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