住宅ローンを借り換えると、以前に払った保証料が戻ると聞いたものの、「いくら戻るのか」「借り換え費用の支払いに使えるのか」が分からない方もいるでしょう。最初に確認するのは、現在のローンで保証料を前払いしたか、返戻対象となる契約か、控除後にいくら・いつ入金されるかです。
戻し保証料は、借入時の支払いすべてが戻る仕組みではありません。この記事では、返済を継続できていて借り換え条件を比較している方に向けて、旧ローンの保証料返戻と新ローンの費用を分け、資金不足や二重計上を防ぐ手順を解説します。
- 旧ローンの保証料・事務手数料の内訳を探す。
- 完済予定日を指定して、控除後の返戻見込額を聞く。
- 完済日と返戻入金日を分けて資金表に書く。
- 戻るお金を一度だけ反映し、借り換え後の総額を比較する。
保証料と事務手数料は、名前と契約で区別する
住宅ローンの初期費用には、保証会社に関係する保証料、銀行等の事務手数料、登記関係の費用などが含まれます。借入時にまとまった金額を払っていても、それがすべて保証料だったとは限りません。金額の大きさや「借入額の何%」という割合だけで分類しないことが大切です。
手元の保証委託契約、融資時の計算書、支払い明細、契約書類を確認し、誰に何の名目で払ったのかを書き出します。「保証料込み」「手数料型」の説明がある場合も、現在利用している商品と契約時の条件を確認してください。今の新規募集商品と過去の自分の契約が同じとは限りません。
| 支払項目・方式 | 返戻の確認方法 |
|---|---|
| 保証料の前払い | 期限前完済時の返戻対象、計算方法、控除額を確認 |
| 金利への組み込み | 前払いの返戻と同じ扱いと思わず、契約の説明を確認 |
| 事務手数料 | 保証料と分け、返還の有無を商品・契約ごとに確認 |
| 登記等の費用 | 旧保証料の返戻計算へ混ぜず、借り換え費用として整理 |
支払方式の基本は住宅ローン保証料の前払いと金利上乗せの比較でも確認できます。今回の記事では、これから方式を選ぶ比較よりも、すでに払った保証料を借り換え時にどう扱うかに焦点を当てます。
返戻されるのは、保証会社の計算に基づく一部
三菱UFJ銀行の案内では、対象の保証付ローンについて、繰上返済額の未経過期間に対応する保証料から、保証会社の事務手数料を差し引いて戻す仕組みが説明されています。「35年分を払って10年経過したから25年分がそのまま戻る」という単純な期間按分では計算できません。
みずほ銀行の公式FAQも、前払いした保証料について保証会社所定の方法で算出するとしています。元の保証料と残期間が分かっていても、その数字だけで確定額を出すことは避け、取引店へ見積もりを依頼しましょう。銀行や保証会社の取り扱いを、他の契約へ一律に当てはめないでください。
照会時は、借入日、現在の残高、完済予定日、これまでの繰上返済の有無を手元に置きます。過去に一部繰上返済を行っている場合も、その履歴を踏まえた今回の見込額を確認する必要があります。昔受け取った試算や、別の日を前提とした見積額をそのまま使わないようにします。
銀行の完済手数料と、保証会社の控除は別
借り換えの費用表では、旧ローンの期限前完済手数料と、戻し保証料から引かれる保証会社の事務手数料を分けます。同じ「手数料」という言葉でも、支払先と差し引かれ方が異なるためです。見積書が返戻の差引前か差引後かも確認してください。
2026年10月29日に確認した三菱UFJ銀行の手数料案内では、期限前完済の銀行手数料はインターネット16,500円、店頭33,000円、対象の保証会社利用時には別に保証会社事務手数料11,000円を戻し保証料の範囲内で控除するとされています。事務手数料型・利息組込み型は原則として戻し保証料がありません。これは同銀行の案内で、他行の条件を示すものではありません。
同じ銀行でも「一部繰上返済」と「期限前完済」で条件が異なります。インターネットで一部返済が無料という説明を見つけても、借り換えに伴う全額返済まで無料とは判断できません。確認先は三菱UFJ銀行:借入後に必要な手数料です。
返戻金を、借り換え当日の支払いに当て込まない
みずほ銀行の公式FAQは、対象の戻し保証料について、保証会社事務手数料を控除して返済用口座へ入金し、入金まで繰上返済日から10日~1か月程度と案内しています。完済日に同時入金される前提で資金を組むと、その日の支払いが足りなくなるおそれがあります。
同FAQでは、取引店を通じて返戻金額の計算を依頼できるとされています。実際の入金時期・必要な手続き・受取口座は、自分の借入先へ確認してください。完済後に口座をすぐ解約してよいかも、返戻と他の引落しが済むまで含めて確認します。参照:みずほ銀行:繰上返済時の保証料返戻。
資金表は「新ローン実行前」「借り換え・完済当日」「返戻後」に分けると整理しやすくなります。登記費用等をいつ支払うか、新しいローンにどの費用を含められるかも別に確認しましょう。全体の日程は借り換えの完済日・必要書類・日程調整を参照してください。
仮の例:返戻18万円でも、当日は68万円必要な場合
次は当サイト独自の資金整理例です。銀行の保証料計算や現在の商品条件を示すものではありません。新旧ローンの元金決済部分は別に賄えるものとし、借り換えの諸費用68万円を自己資金で当日に支払う、旧ローンの保証料返戻は控除後18万円が後日入金されると仮定します。
| 時点・計算 | 仮定金額 |
|---|---|
| 完済当日に支払う諸費用 | 68万円 |
| 後日受け取る返戻金 | 18万円 |
| 返戻後の実質費用 | 68万円-18万円=50万円 |
返戻後の負担は50万円でも、当日に用意する諸費用は68万円です。預金が60万円なら、後日18万円戻るとしても当日資金は8万円不足します。また、手持ちが80万円あっても支払い直後は12万円になるので、生活費や急な支出への備えが十分かは別に点検してください。
保証料の見積額が「控除前20万円、控除額2万円、振込予定18万円」なら、費用表から差し引くのは18万円です。68万円の中に控除額2万円を含めたうえで、さらに差引後18万円を使うと、同じ控除を二度数えることになります。見積もりを作るときは総額と純受取額のどちらで統一したかを明記します。
借り換えの損得は、返戻だけで決めない
前の例で今後の利息等の差が合計45万円減る仮定なら、実質費用50万円を回収しきれず、総額は5万円増えます。差が75万円減る仮定なら、費用差引後に25万円減ります。いずれも将来の金利や税効果を固定した単純な例であり、実際の見積もりや利益を保証する数字ではありません。
返戻金は、過去に払った費用の一部が戻るものです。借り換えだけで新たな利益が発生したと考えず、現在のローンを続ける案と、今後の返済・新規費用・返戻を同じ範囲で比較しましょう。売却や繰上返済を予定しているなら、その時点の残高もそろえる必要があります。
費用回収の見方は借り換え費用を何年で回収できるか、返済期間を変える場合は期間延長後の月額・総額・残高の比較も確認してください。期間を延ばして月額が下がる効果と、利息・費用の削減は分けて判断します。
銀行へ確認する質問は、そのままメモして使う
- 現在の契約は、前払い保証料の返戻対象ですか。
- 〇月〇日に全額返済すると、控除前・控除額・振込予定額はいくらですか。
- 銀行の完済手数料など、別に払う費用は何ですか。
- 見積額はいつまで有効で、完済日が変わると再計算になりますか。
- 返戻は自動ですか。申請、書類、受取口座の指定は必要ですか。
- いつ入金されますか。入金まで返済口座を維持する必要がありますか。
回答は、電話のメモだけでなく取得できる見積書や案内も保存します。新旧の銀行で別の担当者へ確認するため、「どちらのローンの費用か」を資料名に添えると取り違えを減らせます。新ローン側の費用と保障も確認し、最終条件がそろう前に旧ローンの完済だけを先走らないようにしましょう。
まとめ:戻る金額と、必要な日の現金を分ける
借り換えで保証料が戻るかは、旧ローンの支払方式と契約で確認します。返戻額を自己計算で決めず、完済予定日を伝えて控除後の見込額を取得してください。返戻後の実質費用と完済当日の必要資金を分けたうえで、借り換え全体の条件を比較することが大切です。
一次情報と確認日
確認日:2026年10月29日。本文記載の公式手数料案内・保証料返戻FAQと、三菱UFJ銀行の繰上返済手数料・戻し保証料案内を確認しました。費用・返戻・入金時期は契約と手続方法により異なります。仮の資金表は銀行の算出結果ではありません。


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